研究内容

近年の研究テーマ

1.質量分析法を用いたリン含有酸化物の熱力学測定

 金属を精錬する際に、高温で溶融した金属の上に酸化物(スラグ)を浮かべ、金属上の不純物を酸化物中へ移動させる。例えば Fe 中の P を取り除くためには、CaO と P2O3 との反応を利用する。より無駄の少ない金属精錬プロセスを確立するためには、このような酸化物の反応についての情報(熱力学データ)が求められる。酸化物の熱力学データは、これまで化学平衡-化学分析法や起電力測定法などの手法で測定されてきたが、測定に長い時間を要することや測定条件が限られるなどの問題がある。当研究室では、これまで合金や金属間化合物などの熱力学測定に用いられてきたダブルクヌーセンセル-質量分析法を改良し、雰囲気制御の下、酸化物の熱力学測定に応用する研究を行っている。この手法を用いて、CaO-P2O5系酸化物や Al2O3-P2O5系酸化物をはじめ、リン含有酸化物について測定を行った。

2.質量分析法を用いた希土類金属合金の熱力学測定

 希土類金属はネオジム磁石など多くの機能性材料に利用されているが、そのほぼ全てを輸入に頼っており、リサイクル技術の確立が求められている。リサイクル技術の開発および最適化には、物質の熱力学的情報が不可欠だが、希土類磁石等の新しい材料に関しては情報が不足している。現在までに、ダブルクヌーセンセル質量分析装置を用いて Fe-Nd、Fe-La といった鉄-希土類金属二元系合金の活量測定を行った。
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